教わったことや本に書いてあることの受け売りではなく自らの体験の中で実感・納得できた原理・原則だけをまとめてみました
内容に関しては 財団法人少林寺拳法連盟 の正式な見解ではありません。 【サイト・オーナーへメールサイト・オーナーへメールする    
■ 第1部 第5話
明竜が昔所属していた支部で会報に連載していたエッセイを加筆再掲しました
■ 法形の練習だけで上手くなる?

皆さん普段の練習で、一体どんなこと行っていますか。
準備体操と基本と法形、といったところでしょうか。

さて、少林寺の技術は護身の技術、とは何遍も言ってきましたが、
それでは護身術にはどのような要素が必要とされるのでしょうか。

まず護身術に必要な要素の分析から始めてみましょうか。
そこで状況設定です。護身術を使うぐらいですから複数の明確な攻撃の意志を持った人間に囲まれ、逃げるに逃げられず、今にも殴られそうな状態。
・・・うーん、これでは対武器術や衆敵闘法の要素と一緒になって分かりにくいので、ここでは少しシンプルにしましょう。

一対一、互いに素手、相手は明確な攻撃の意志をもっているとしましょう。

それでは護身術に必要な要素の分析です。
まず、相手が仕掛けてきたのを察知する能力。
次に相手の攻撃に対する的確な対処法を選択する能力。
そして最後に正しい対処法を実行する能力。

少林寺拳法の法形は最後の正しい対処法の練習にあたります。
よってもし本当に護身術としての少林寺拳法を覚えたいのなら、
相手の攻撃に対する的確な対処法を選択する能力を演武で養い、
相手が仕掛けてきたのを察知する能力(読み)を乱取で養わなくてはいけません。

改めて言います。少林寺拳法の技術は守者が攻者に勝る為の戦いの原則を集めたものです。
そして法形はその原則を理解し、体感するための例題にすぎません。
演武は法形でつかんだ原理原則を適用して造り上げた自分の戦術をすり込む練習です。
乱取りとは読みが出来ているか戦術の組み方におかしな所はないかを確認するための練習です。

ですから、そのような乱取りが苦労せずにこなせるようになれば、
相手の出方を読み原理原則に則った正しい対処法で身を守る能力がついたと言えるでしょう。

法形・演武・乱取りを別物として捉えるのは誤りです。そのどれもが目的ではありません。
目的は少林寺拳法を身につけることです。
そのための方法として段階に応じた三つの練習方法があるのです。
だからこそ、まず始めは法形の練習から入るのではないでしょうか。