教わったことや本に書いてあることの受け売りではなく自らの体験の中で実感・納得できた原理・原則だけをまとめてみました
内容に関しては 財団法人少林寺拳法連盟 の正式な見解ではありません。 【サイト・オーナーへメールサイト・オーナーへメールする    
■ 第2部 第7話
明竜が昔所属していた支部で会報に連載していたエッセイを加筆再掲しました
■ 守破離ってなんだ? 

「守・破・離」が、修行の進捗のバロメーターであることは、皆さんもご存じですよね。

でも「今の自分はどの段階に居るのか、いまいちよく分からないなあ」などと感じること、ありませんか。
教範を読んでも、書道を例に説明があり「守破離」が何であるかは分かるのだけれど、
どこから「破」か、どこから「離」かは、どうもハッキリしませんね。
今回はこの「守破離」の概念を明確にして、修行に役立てるようにしてみましょうか。

もっとも相変わらず、勝手な解釈と言われそうな考えなのだけど・・・
でもいいんです。言葉の概念は人それぞれで微妙に違うものです。
しかし上達のためには自分の中で「概念」が明確になっていることが重要だと思うからです。
「分かる」の語源は「分ける」だそうです。漠然としたカオスの中から何かの基準で共通する物を括り出す。
拳法に限らず、物事を分かるためには重要な原則でしょう。

さて、「自問自答」という言葉があります。反対に「他聞他答」という言葉を造ってみます。
「こういう状況では、こう対処する」と先生や先輩から法形を教わっている初心者の段階は、まさにこの「他聞他答」の段階と言えるでしょう。

次に「こんな時はどうすれば掛かるんだろう」と、疑問が湧くが、自分ではまだどうすれば良いか答えが出ず、技の掛け方を教えてもらう段階が来ます。
これは「自問他答」の段階です。

やがて、技術の原理・原則も分かり法形も出来る段階になります。
この頃には「こんな時にはどう対処したらよいか」と聞かれて、「この原理を応用してこう動けば対処出来る」と答えられるようになります。
これは「他聞自答」の段階です。

最後は自分で「例えば、こう来たら・・・こうゆう状況では、こう対処したら良い」、と例題である法形を離れて、少林寺拳法の技を応用できるようになります。
ここまで来れば「自問自答」の段階です。

技の修得においては、このように「他聞他答」「自問他答」「他問自答」「自問自答」という段階を踏みます。
「他答」を必要とする最初の二段階は「守」、
「他聞」に対し「自答」できる段階は「破」、
形にとらわれることなく法に則った動きが出来る「自問自答」の段階が「離」と言えるのではないでしょうか。

もう少し細かく見れば、
「知・守・破・離」と言うことも可能かも知れません。
こう考えると、法形は主に「知・守」の段階での練習、
乱捕りは「破・離」の段階での練習と言えますね。

あっそうそう、これらは個々の法形で考えないでくださいね。
3級技は「離」だけど初段技は「守」などということは有り得ませんから。
それと「破」にしても「離」にしても正しい方法でアプローチすれば、数年で到達できるもののようです。
ただ反対に間違った方法で練習を繰り返していては、
百年たっても少林寺拳法を使いこなすことは出来ないでしょう。