教わったことや本に書いてあることの受け売りではなく自らの体験の中で実感・納得できた原理・原則だけをまとめてみました
内容に関しては 財団法人少林寺拳法連盟 の正式な見解ではありません。 【サイト・オーナーへメールサイト・オーナーへメールする    
■ 第2部 第8話
明竜が昔所属していた支部で会報に連載していたエッセイを加筆再掲しました
■ 略術技? 

巷では「キックとフルコンとどちらが強い」などと言う愚かな論議が、今だにされているようです。
私も昔はよくそんな議論に参加していました。拳法と空手とどちらが強いか。そのうち拳法と相撲ならどうだろうか、拳法とナイフなら、ヌンチャクなら、手裏剣なら、ましてや拳法と空手とキックのフォームを比較して云々・・・。
若気の至りとはいえ私も相当愚かでした。今でもあまり変わっていないとも言われますが・・・

当時は「略」を考えずに「術」や「技」についてばかり比較検討していました。
「略」のレベル=根本から違ったのですから、いくら考えても全く役に立たないのに、随分と無駄をしたように思えます。

「略」とは、目的とかルールという言葉に置き換えることが可能です。
「術」や「技」は、「略」があって初めて定まってくるもので、当然「略」が変われば「術」も「技」も変わってきます。

言い換えるとルールによって有効な技が変わってくるということです。
同じ廻し蹴りでも細かく見れば重心の位置、間合い、タイミング、手の使い方までほとんど全てが違ってくるということです。
寸止めの選手がフルコンの試合で全然勝てず、逆にフルコンの選手が寸止めの試合で勝てないのはこのためです。

前に攻撃用、反撃用の当て身が違うことは述べてきましたが、これも略術技で考えれば当然のことです。
それでは「略・術・技」について再度概念を明確にしてみましょう。
『略』

方針ともいうべき一番大所の決めごとです。
例えば「やるかやらないか」、「やるならどうやるか、どこまでやるか」などです。
『術』

「略」を達成するための諸条件のことです。
拳法では布陣、間合い、タイミングなど、いわゆる戦術のことです。
ここでは手足個別の動きではなく重心がポイントになります。
『技』

「術」にしたがった五体の動かし方のことです。
体構え、足位法、運歩法、防御技、反撃技等になります。
護身術としての少林寺拳法を修行しようとするならば、
基本練習で「技」を覚え、法形の中で「術」を学び、演武で「略」を決め、乱捕りを通して自分の「略・術・技」を確認する。
以上のようなステップになります。

考えるときは上から、造るときは下からが鉄則です。